幸村の雪待日和

ゆきむらゆきまちのぶろぐ

ぷろじぇくといとー

 いつもの与太。

 屍者の帝国をまだ読んでいない身でこんなことを言うのも何だかなーという部分はあるのだが、思いついてしまったので以下だらだらと書く。

 伊藤計劃はそのペンネームによって没後自らの著作のみならず、その名前が示す文脈そのものがミームとなることを生前から手助けしていた、とか。

 伊藤計劃は伊藤という「姓」がたやすく認識可能であるが故に、日本語の文脈においてはまず人名として認識される。しかしProject Itohという横文字にすると――さて、どうだろうか。

 それは人名というよりまずそういうプロジェクトの総体として受け止められるだろう。ちなみにプロジェクト イトウでぐぐると全く関係ない方の記事のほうが上にくるが、それはさておきProject Itohは意図への計画でもあり得るし、異党/異踏/夷到/他様々な計画でもあり得る――より正確にいえば、そう認識される可能性を持つ。故に、二次創作者であろうとそうでなかろうと、このミームを、文法を宿すものは全てプロジェクトの参加者となってしまう可能性がある――肯定否定を問わず、また認識しているかどうかをも問わず、このプロジェクトに包括されていく可能性を持つ。(先の検索結果を思い起こそう)

 作家本人がそこまで考えてこのペンネームを名乗っていたのかどうかはわからない。(「記録」に何らかの情報があったかもしれないが今手元に無いので)しかし、いずれにしてもこれからも作家・伊藤計劃――否、Project Itohはそういう可能性として、虐殺の文法ならぬ、Project Itohの文法として広がっていくのだろう。

 

 それはとっても嬉しいなって(オチはない